撹乱RNAが内在化して機能性RNAである4.5SIを生み出した機構の解明

中川 真一

中川 真一

北海道大学薬学研究院 教授

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 ゲノムの中を飛び回るレトロトランスポゾンは、ゲノムを乱す「攪乱RNA」の代表例ですが、その活動は通常、強く抑えられています。一方で、進化の過程において、この攪乱RNAが変化し、機能をもつ種特異的なノンコーディングRNAへと進化した例がいくつか知られています。これらのRNAは極めて大量に発現しており、通常の生命活動の中で重要な役割を担っていると考えられています。

 本研究では、このような攪乱RNA由来の機能性ノンコーディングRNAに注目し、その変異体を作製して表現型を解析することで、生体内での働きを明らかにします。さらに、元の攪乱RNAと機能性ノンコーディングRNAの塩基配列の違いを詳しく調べることで、どのような変化が新たな機能の獲得につながったのかを解明します。

 これらの研究を通じて、進化の過程で新しい機能をもつ遺伝子がどのように生み出されてきたのか、その仕組みを明らかにすることが期待されます。