学術変革領域(A) 令和7〜11年度

RNAによる生命システムの攪乱とその適応機構の統合理解

Integrated understanding of RNA-induced perturbations in living systems and their adaptive mechanisms

GREETING代表挨拶

この度、令和7年度科研費学術変革領域研究(A)として「攪乱RNA学創成」領域が採択されました。これから5年間、「生命システムの攪乱」という負の機能の観点からRNAを捉え直す試みに挑戦していきます。

本領域では、外来性・内因性を問わず生命システムを攪乱するRNAの一群を攪乱RNA (perRNA)と定義し、生物がこうしたRNAの侵入や発現に対して、進化の過程でどのように適応してきたのか、その包括的理解を実践していきます。

こうした機構の理解は、近年の頻発する新興ウイルス感染症等に対峙する上でも極めて重要ですし、新たな疾患治療法や副反応の少ないRNA医薬の開発等への応用へと繋がることも期待できます。

このため、本領域では、異分野の研究者が結集することを重視しながら、mRNAや非コードRNAといった従来の枠組みとは異なる新たなRNAのカテゴリーを創成することで、「RNA」の一般的な概念にパラダイムシフトを引き起こすことを目指します。どうぞ、ご期待ください。

領域代表者 河原行郎
大阪大学大学院医学系研究科・教授

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