私たちは、血中に存在する細菌由来RNA (bacterial RNA; bRNA)が宿主の病態と関連する可能性に着目して研究を進めてきました。がん患者および非がん対照者の血清検体を用いたsmall RNA-seq解析の結果、特に肝細胞がんと関連する多数のbRNAが同定され、新規バイオマーカーとして応用できる可能性を示唆しました。さらにbRNAは細菌が分泌する細胞外小胞 (bacterial extracellular vesicles; bEV)によって輸送され、宿主細胞に取り込まれることでその表現型を変化させることがわかってきました (Tsubaki et al. J Extracell Vesicles, 2026)。
そこで本研究では、bRNAによる宿主細胞の機能変容の分子メカニズムを解明することで、細菌―宿主間相互作用における新たな視点から発がん機構の理解を拡張し、革新的な予防・治療戦略の創出につなげることを目指します。
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