生体内あるいは環境中には様々な撹乱因子が存在し、それらはときに生体の恒常性を揺るがし、生命現象に思いがけない影響を及ぼします。しかし、その実体や作用機構の多くは未だ十分に理解されていません。様々なRNAは細胞内で遺伝情報の発現を担う分子であり、転写後には多様な化学修飾を受けることが知られています。RNAが分解される過程で生じる修飾ヌクレオシドは細胞外液中に豊富に存在しますが、それらが生体内でどのような役割を持つのかはほとんど明らかになっていません。
本研究では、これらの分子を単なる代謝産物としてではなく、生体機能に影響を及ぼしうる撹乱因子として捉え、その機能と作用機構の解明を目指します。特に、炎症、線維化、腫瘍形成などの病態に伴って修飾ヌクレオシドがどのように生体を撹乱しうるのかを、分子から個体に至るまで多階層的に解析します。
